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コラム 〜 ふじみんと学ぶ! お水の基礎知識

2016.10.12
妊娠中は喫煙・受動喫煙に要注意!タバコが赤ちゃんに与える影響

水と子育て

タバコが赤ちゃんに与える影響

妊婦さんたちはお腹の赤ちゃんの健康のために、さまざまなことに気をつけなければならないから大変だよね。中でもタバコが赤ちゃんに与える影響については、しっかり知っておきたいところ!
今回は、妊婦さん自身による喫煙や、周囲の人のタバコの煙を吸ってしまう「受動喫煙」の影響についてご紹介するよ。

妊活中・妊娠判明後は赤ちゃんのために禁煙を!

妊娠前・判明後は禁煙

喫煙している妊婦は非喫煙の妊婦に比べて、母子の命と体へのさまざまなリスクが高まります。主なものは流産や早産、低体重での出産などで、流産は非喫煙妊婦の約2倍、早産は約1.5倍にも危険性が高まるのです。

では、なぜ上記のトラブルが発生するのでしょうか?
赤ちゃんが胎内で育つために必要な酸素や栄養は、母体の胎盤から繋がるさい帯(へその緒)の中の血管を通って届けられます。妊婦が喫煙すると、血管が収縮してさい帯を通る酸素や栄養も通常より減少します。そのため、前述のトラブルが起きやすくなると考えられているのです。

また、通常なら出産後に子宮から剥がれる胎盤が、出産前に剥がれてしまう「常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)」が起こる危険も、非喫煙妊婦に比べて約1.6倍あります。
この常位胎盤早期剥離が起きると、胎盤から赤ちゃんへの酸素や栄養の供給が止まるため、胎児死亡率が30~50%とかなり高くなります。また、大量出血や子宮摘出といった母体の生死に関わる事態にも発展しやすくなるのです。

さらに、胎児の脳の形成が半分ほどで止まってしまい、出産後は死亡してしまう「無脳症」も、喫煙妊婦は発生率が高いという調査結果があります。
その他にも、先天性の病気や障害発生の可能性が非喫煙の妊婦より約1.4~1.6倍高くなります。心臓や消化器系の先天異常や、口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)、手足など末端の欠損は喫煙妊婦の出産に多いという報告も。
受精時に起こる染色体異常が原因のダウン症も、妊婦が喫煙しているとリスクが約2倍に跳ね上がり、これは妊娠以前からの喫煙が影響していると考えられています。

このように、お腹の中の赤ちゃんはもちろん、ママ自身にとっても喫煙は避けるべき行為です。もし、将来的に妊娠を希望しているか、またはすでに妊娠が判明しているなら、今すぐにでも禁煙することが一番です。
しかし、タバコは依存性の高い嗜好品。禁煙がなかなかうまくいかない方もいるでしょう。このような方は1人で悩まずに、禁煙外来にかかったり担当の産科医や地域の保健士など専門家に相談したりしましょう。ママが頑張ることで、お腹の中のかわいい赤ちゃんとママ自身の命が救われます。

妊娠中のイライラ、赤ちゃんへの影響は?

受動喫煙のリスク

自分自信が喫煙者ではなくても、周囲の人が吸っているタバコの煙による「受動喫煙」で害を受ける可能性はあります。
タバコから自分で直接吸い込む煙(主流煙)よりも、他の人が吐いた煙(副流煙)のほうが有害であるというデータもあるほど。受動喫煙でも、煙の量によっては妊娠合併症や早産などの発生率が高まります。

家族や職場の同僚などで喫煙者がいる場合、できるだけタバコの煙に触れないように気を配りましょう。
特に家族の場合は、積極的な協力のお願いを。禁煙が難しい場合は、室内で吸わずに必ず外に出て吸うといった対策を取ってもらいましょう。
職場では、喫煙スペースがある場合はそこへ近付かないのが一番です。喫煙者と一緒にランチや飲み会へ行く場合は禁煙のお店や時間帯を選び、食事中は外で喫煙してもらうようにしましょう。

おわりに

妊娠しているママ自身の禁煙も、受動喫煙の機会を減らすことも、パートナーなど身近な家族や周囲の人々の協力なしには難しいんだね。そのためにも、喫煙が胎児や母体にどのような悪影響を及ぼすのかをみんなにきちんと伝えることが、安心できる環境作りの第一歩だよ。大切な赤ちゃんを元気に迎え入れるためにも、家族や周囲の人々と協力し合える良い関係を築こうね!