コラム 〜 ふじみんと学ぶ！ お水の基礎知識

「逆さ富士」が特徴の山梨

山梨県にある山中湖は、景色を遮るものが何もない状態で富士山を望める絶景スポットです。天気の良い日は山中湖の水面に富士山が映り込み、上下に富士山が重なっているように見えます。その風景は「逆さ富士」と呼ばれ、山梨県民をはじめ、観光客にも大変人気があります。美しい逆さ富士を見られる可能性が高いとされる時間帯は、晴れた日の早朝や夕暮れどきです。
逆さ富士の美しさは昔から知られ、かの有名な葛飾北斎も「富嶽三十六景」の中で逆さ富士を描いています。また、現在千円札の裏面に描かれている富士山は、写真家の岡田紅陽の作品をもとにデザインしたとされています。逆さ富士は、湖畔に恵まれた山梨県側ならではの風景といえるでしょう。

「宝永山」が見える静岡

静岡県には、富士山をモチーフにしたゆるキャラなどもおり、富士山は静岡県民にとってのシンボルマークであるともいわれています。
静岡県側から富士山を見たときにまず気付くことが、富士山の近くに、江戸時代に噴火によってできた「宝永山」が見えることです。静岡県から見ると宝永山は富士山の隣にあるため、静岡で「富士山」といえば宝永山も含めた景色が一般的です。なお、山梨県から富士山を見た場合には、宝永山の姿はほとんど見ることができません。
静岡側の特徴といえる宝永山には観光用の遊歩道が設置されており、ハイキングなどで訪れる方も多くいる人気のスポットです。

山梨県と静岡県それぞれの富士山の楽しみ方

山梨県
山梨県にはレジャー施設の富士急ハイランドがあります。富士山を眺めながらジェットコースターなどの絶叫マシンを楽しむことができるため、開放的な気分になれます。
また、富士山を眺めながら天然温泉に入ることができる「ほったらかし温泉」も、山梨県側から富士山を楽しめるおすすめの場所です。温泉に入りながら眺める富士山は、格別でしょう。
また、冬に富士山を楽しみたい場合は、ぜひ山中湖に行くことをおすすめします。湖面が凍った山中湖に白鳥がやってきて、美しい風景に凛とたたずむ姿を見せてくれます。

静岡県
静岡県の場合は、豊かな自然と共に富士山の風景を楽しむことができます。例えば、富士市の今宮地区では、広大な茶畑の背景に富士山を望むことができます。茶畑の緑色と富士山との対比は、息をのむ絶景です。おすすめの時期は新茶を刈り取る直前。新緑の景色と富士山の美しいコントラストを楽しむことができます。
また、清水吉原地区にある里山からは、富士山とともに「雲海」が見られます。天候に恵まれたときに限られますが、見ることができた場合には絵画のような風景の素晴らしさに、写真を撮ることも思わず忘れてしまうほど感動するでしょう。