コラム 〜 ふじみんと学ぶ！ お水の基礎知識

水ゼリーとは

その名の通り、水ゼリーとは水とゼラチンだけで作ったゼリーのことです。
そのように聞くと、「味気ない」というイメージを持つかもしれません。しかし、固形にすることで水本来のまろやかさや甘さを感じられ、不思議な味わいとなります。
洋菓子店の中には、水ゼリーをメニューに載せているお店もあるほど、スイーツとしても知名度が上昇中です。

水ゼリーは、使用する水の種類によっても味わいが変わります。
例えばミネラルウォーターの場合、ゼリーの仕上がりを左右するものは、硬度やミネラルの含有量です。軟水を使用すると口当たりの柔らかいものができ、硬水を使用すると意外にも甘みが感じられます。その他にも、マグネシウムには苦味、カリウムには渋味があり、ナトリウムは塩気、カルシウムは重みを感じさせる成分です。
普段気付かないような水の味に気づけることも、水ゼリーを味わう魅力の1つでしょう。

水ゼリーの作り方

一般的に、ゼリーはゼラチンを使用して固めます。しかし、ゼラチンは黄色味がかった粉末であるため、出来上がりも若干黄色っぽくなることが欠点です。もちろん、ゼラチンでもおいしいゼリーは作れますが、水ならではの透明感を生かしたい場合は、「アガー」という凝固剤を使用しましょう。

アガーは、海藻の抽出物であるカラギーナンをベースにした無色透明の凝固剤で、常温で固まる性質があります。寒天より柔らかい食感のため、水ゼリーの涼やかさに適した仕上がりとなります。

ちなみに寒天を使った場合は、少々白濁した水ゼリーができます。寒天は凝固力が強いため、仕上がりはかみ応えがあり、ほろりとした食感です。凝固剤の違いも、味わいのバリエーションとして楽しめるかもしれません。

水ゼリーでスイーツ気分

寒天由来のダイエットフードというと、心太（ところてん）が挙げられますが、同じもの味ばかりでは飽きてしまうでしょう。その点、水ゼリーでは味にも工夫が可能です。

固める前にカットしたフルーツを混ぜれば、爽やかなフルーツゼリーが完成し、固めたあとに黒蜜ときな粉をかければ「わらびもち」風スイーツが完成します。また、ガムシロップで甘みを加えると洋菓子風、本みりんを垂らす程度にかけると、上品な甘みと旨みの和風ゼリーとなります。

いずれも元となる水ゼリーが非常に低カロリーなため、多少の甘みを加えてもカロリーは2桁に届くかどうかです。腹持ちが良く、甘さも感じられるとなれば、ダイエット中のおやつとして十分満足できるでしょう。

また、アガーや寒天には食物繊維が含まれていて、腸内環境を整える役割も果たしてくれます。