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コラム 〜 ふじみんと学ぶ! お水の基礎知識

2017.02.10
富士山で高山病になったらどうする?富士登山時の高山病予防と対策

富士山の豆知識

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みんなは「高山病」って知っているかな?標高が高い山を登っているときに起こりやすい症候群のことなんだ。高山病になってしまうととっても気持ち悪くなっちゃうんだって。せっかくの富士登山を嫌な思い出にはしたくないよね。
そこで今回は、高山病にならないための予防法と、高山病になったときの対処法について紹介するよ!

高山病にならないために

高山病の代表的な症状として「山酔い」が挙げられます。吐き気・頭痛・目まい・眠気・妙な高揚感などの症状が特徴です。
また、機敏な動作が取れなくなり足元がふらつくこともあります。足元のふらつきは登山では命取りになるため、予防が特に重要です。

高山病が起こる原因

標高が高くなると低酸素状態になるため、脳神経に十分な酸素が行き渡らなくなり、高山病が起こります。富士山では、8合目に当たる2,700mあたりから高山病の症状が出やすくなるといわれています。

高山病の予防法

標高が高くなってきた際は、無駄に酸素を使わないようにゆっくりとしたペースで歩くことが大切です。意識的に深呼吸を行うことも効果的でしょう。高山病になるリスクは標高が高いほど大きくなるため、常に後のことを考えて登るように心掛けてください。

また、脱水状態になると高山病を起こしやすくなります。歩幅は狭く小さく、ゆったりとしたテンポで足を進めて汗をかかないようにし、こまめに少しずつ水分補給をしましょう。また、熱中症対策も忘れないようにします。

食事にも注意が必要です。登山時は素早くエネルギーとなる炭水化物を多く摂るようにするのが基本ですが、低酸素状態では消化機能が低下するため、食べ過ぎないように気を付けます。また、アルコールの摂取や喫煙は呼吸機能を抑制するため、こちらも避けましょう

高山病になったらとるべき対策

高山病にならないために

効果的な予防で高山病のリスクは大きく軽減できます。しかし発症の危険性が完全になくなるわけではありません。発症した際にとるべき対策の予習も、重要な予防の1つとなるでしょう。

症状が出たらその場に留まる

高山病は、急な低酸素状態に身体が追いつかずに起こる症候群です。つまり、高山病を治すためには低酸素状態に身体を慣らす必要があります。これは「高度順応」と呼ばれ、山酔いの症状を緩和させるために最適な方法です。身体の不調を感じたら、早めに休憩するようにしましょう。
頭痛などの症状に応じて鎮痛剤を服用するのも良いですが、眠くなる作用がある薬は避けましょう。睡眠中は呼吸が浅くなるため、高山病の症状を悪化させてしまう危険性があります。

水分補給をしつつ休憩する

休憩する際は、必ず水分の補給を行います。深呼吸も忘れず行うようにしてください。
寒さによる震えがある場合は暖かくする必要があります。

スケジュールを見直す

事前準備がしっかりできていた場合でも、登山中の高山病によりスケジュール通りの行動を断念せざるを得ない場面があるかもしれません。
例えば、山頂で日の出を見るプランを考えた場合、8合目を夜中に出発する必要があり、その前に仮眠を取ることが多いでしょう。その仮眠中に高山病になってしまった場合、無理をして山頂へ向かうべきではありません。富士山は独立峰なので、日の出は8合目でも9合目でも変わりなく見ることができます。朝日を眺めつつ休憩を取り、症状が回復した後に行動を開始することで、無理なく最高峰の剣ヶ峯に立つことができます。

おわりに

登山初心者はもちろん、登山のベテランでも高山病になることはあるんだよ。「富士山は有名な山だから安全」と思い込まずに、しっかり事前準備をしておこうね。
「喉が渇いた」と感じる前にこまめに水分補給したり、酸素を身体に取り込むイメージをしながら深呼吸したり、小さな工夫で大きな予防効果が期待できることも多いんだ。
少しの油断が大きな危険につながる場合もあるから、適度な緊張感を保つことはとても大切。高山病のことをしっかり理解して、富士登山に挑戦しよう!