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コラム 〜 ふじみんと学ぶ! お水の基礎知識

2016.01.07
温泉水は飲めるの?温泉のお湯を飲む「飲泉」の効果とは

水と健康, 水の知識

「飲泉」の効果

日本では、1年を通して多くの人が温泉地へ足を運んでいる。温泉は土地によって成分に特徴があり、効能も違うんだよ。
実は温泉は入浴するだけでなく、温泉水を飲んでも効果があるといわれていることを知っているかな?温泉水を飲む「飲泉」は、古くから温泉地で行われている健康法なんだ。
今回は温泉水の飲み方、タイミング、気になる効果について紹介するよ。

飲泉文化

飲泉文化

温泉の成分を最大限に体に取り入れるために、昔から温泉水を飲む文化が日本にはありました。温泉水を飲んで体内に入れることで、温泉に含まれる成分が直接体に吸収されるためです。
温泉地によっては、温泉の沸きだしている源泉に飲泉用の蛇口が取り付けられている「飲泉所」などの表示がある場所で飲むことができます。
また、最近では飲泉所で温泉水を飲む際には衛生上の関係で、コップを持参する必要がある場合も多くなっています。

注意点

温泉の泉質によって成分は異なり、鉄分・ナトリウム・アルカリ性など、その土地ならではの特徴があります。飲泉は自分の体質に合った泉質や成分ではない場合、かえって体調を壊すこともあるため、注意が必要です。
また、禁忌症状のある方・持病のある方は効能表などにある記載をよく読みましょう。とくに、妊娠中の女性は温泉に入ることすら禁忌症状ということもあります。十分に注意してください。

温泉であれば何でも飲めるのかというと、そうではありません。泉質によっては、飲むべきではないものもあります。その中でも、とくに飲泉に向いていないものは、酸性の温泉です。酸性の温泉を飲むと、胃を傷めたり、歯を溶かしたりしてしまう恐れもあるでしょう。

飲泉の効果

飲む量はコップ1杯

泉質にもよりますが、飲泉によって期待できる主な効果として、慢性便秘、肥満症、慢性消化器病、糖尿病、痛風、胆石病などが挙げられます。また、慢性的な冷え症や不眠症にも効果があるとされています。

飲む量はコップ1杯が目安で、慣れないうちは1度にたくさん飲まないようにしてください。空腹時に飲むと、成分の吸収率が高まるため、タイミングとしてはおすすめです。
飲泉所に看板などで飲み方などの指示がある場合は、必ず指示に従いましょう。コップ1杯をゆっくりと薬を飲むようにすることが基本です。
以下に、泉質の違いによる効能をご紹介します。


重曹泉/塩化物泉:胃の症状
鉄泉:貧血症状
ボウ硝泉/硫黄泉:便秘症状
石膏泉:不眠
硫酸塩泉:乾燥肌

首都圏近郊の飲泉可能な温泉地3選

1.修善寺温泉(静岡県)
伊豆半島にあるアルカリ性単純温泉で、胃に優しく、刺激も少ないため、小さな子供から高齢者まで、幅広い年齢の方に対応した温泉地です。修善寺にあるホテルや旅館では、飲泉用の設備が数多く見られます。

2.四万温泉(群馬県)
四万温泉の塩化物泉・硫酸塩泉は、アトピー性皮膚炎に効果があるとされ、飲泉により胃腸に作用し、食欲増進などが期待できます。

3.塩原温泉(栃木)
塩原温泉は、施設によって飲泉のバリエーションが豊富で、塩化物泉、硫酸塩泉、硫黄泉の3種類が楽しめます。中でも硫黄泉は、便秘解消が期待できる飲泉です。そのため、下痢の症状がある場合は飲まないようにしましょう。

おわりに

日本各地にある温泉地には、古くから飲泉を行っていた場所もあるんだ。飲泉する温泉水を選ぶ際には、自分の体質や体調、そして泉質を考えてから選んでね!また、衛生面からも、飲用に指定されていない温泉は飲まないようにくれぐれも注意しよう。
温泉を直接体に取り入れることで、温泉成分を効率的に吸収できる飲泉。温泉で心も体も癒して飲泉をすると、より健康になれるかも。用法に十分注意して、みんなも飲泉を試してみてね!