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コラム 〜 ふじみんと学ぶ! お水の基礎知識

2016.03.04
アルコールやジュースはどうしてダメなの?薬を飲むときは水が良い理由

水と健康, 水の知識

薬を飲むときは水が良い

薬の注意事項には、「水かぬるま湯で服用してください」と書かれていることが多いよね。でも、食後にお茶やジュースしか手元にない場合、水以外で薬を飲んでしまう人も多いんじゃないかな?
胃に入ってしまえばどうせ混ざり合うから、と軽く考えてついやってしまいがちなことだけど、実は危険なことなんだ。
そもそも、どうして水以外で薬を飲んではいけないのかな?今回は薬をのむときは水が良い理由について紹介するよ!

薬を水で飲む理由

薬を水で飲む理由

第1に挙げられる理由は、薬を安全に飲み込み胃まで運ぶことです。
唾液だけで飲み込んでしまうと、食道や胃の粘膜に薬が張り付いて刺激となり、潰瘍(かいよう)や出血を引き起こすこともあります。特にカプセル剤の場合は少量の水分で服用するとべたつきが生じ、粘膜に張り付きやすい状態になるため注意が必要です。

第2の理由は、薬は胃の中で水と混ざり合うことで有効成分が溶け出し、十分な効果を発揮するようになっていることです。
製薬会社は、コップ1杯の水で服用したときに最も安全で、効果的に薬の効き目が現れるように製造しています。そのため水なしで薬を飲んでしまうと有効成分の吸収が悪くなり、効果が出づらい可能性があります。

第3の理由は、水には余計な成分が入っていないため、薬の効果に影響を与えないことです。
薬にはさまざまな成分が含まれていて、症状や年齢体格に合わせて分量も細かく決められています。薬の効果をそのまま吸収するためにも、水で飲むことが大切です。

ジュースやソフトドリンクで飲む危険性

ジュースやソフトドリンクで飲む

お茶やジュースなどで薬を飲むと、カフェインや酸などの成分が薬に影響を及ぼすことがあります。

コーヒー・お茶
コーヒーやお茶は、中枢神経を刺激するカフェインを多く含み、薬との相性が良くありません。特に、咳止めに使用されている成分はカフェインと同じ系統のため、同時に服用すると薬の効き目が強く出すぎてしまいます。場合によっては不眠や震え、吐き気、不整脈や気分の落ち込みなどが引き起こされることがあります。
コーヒーやお茶類を飲む場合、30分以上間隔を空けて薬を飲むようにしましょう。また、お茶だけではなく、栄養ドリンク剤もカフェインを多く含む場合があるため、注意してください。

ソフトドリンク
一部のジュースは、深刻な影響を及ぼすことが解明されています。中でもグレープフルーツジュースは薬の分解を遅くする「フラノクマリン」という成分を含んでいるため、注意が必要です。
薬は本来、体内での分解・吸収の速度を計算した上で配合されています。しかし、フラノクマリンと薬が結合すると分解速度が遅くなるため、必要以上に薬が体内に留まり効果が出すぎてしまうのです。
グレープフルーツをカルシウム拮抗薬などの降圧剤と組み合わせると、血圧の異常な低下を招いて頭痛や動悸などが起こり、最悪の場合死に至ることも考えられます。

また、カルシウムなどのミネラルを多く含むスポーツドリンクや牛乳、外国産の硬度の高い水も薬の吸収を妨げてしまうため、避けたほうが良いでしょう。

絶対やめよう!お酒で薬を飲む行為

アルコールは薬の働きに大きく影響を及ぼします。特に、催眠鎮静剤や抗アレルギー薬と一緒にお酒を飲んだ場合、薬の作用が強まり、その結果強い眠気や意識障害が引き起こされる可能性があります。
その他、薬をアルコールで服用する弊害として、中枢神経の抑制による呼吸困難、心停止などが挙げられます。また、薬によってアルコールの分解が抑制され、頭痛や嘔吐、低血圧や失神などが起こることもあります。
いずれも深刻なものばかりで、最悪の場合死に至ることも考えられるでしょう。アルコールでの薬の服用は絶対にやめてください。

おわりに

水以外で薬を飲むと、体に悪影響を及ぼしてしまうことがあるようだね。
薬と飲料の相互作用は、まだまだ解明されていない部分が多いんだ。思わぬ副作用に悩まされないようにするためにも、水またはぬるま湯で服用するようにしよう!