コラム 〜 ふじみんと学ぶ! お水の基礎知識
私たちは、平和な日常を生きているように見えますが、実際は常に災害の危険と隣り合わせの状態で生活をしているともいえるんだ。特に地震や火山の噴火は要注意で、ある日突然想像を絶する事態に陥る可能性も考えられるよね。
また、登山やボートでの漂流中に遭難してしまうといった危険も、アウトドア派の人であれば十分に起こり得ることだよね。もしも飲み水すら十分に確保できない状況になってしまったとき、私たちはどうすれば良いのかな?
そこで今回はサバイバル時など、いざという時に飲料水を確保する方法を紹介するよ。
飲料水の必要性
アウトドア・サバイバルに飲料水は必要不可欠です。人間のおよそ60%は水でできており、水がなければ3日以上は生き延びることができないともいわれています。とくに気温が高い環境下にある場合は、汗をかくことによって体内の水分が激しく失われるため、大量の水分を摂取する必要があります。
しかし、アウトドア・サバイバルにおいて飲料水の確保はそう簡単ではありません。例えば近くに海があるからといって海水をそのまま飲んでしまうと、かえって喉の渇きの原因となってしまいます。海水の塩分濃度は、体内の塩分濃度のおよそ3倍です。そのため過剰に摂取した塩分を体外に排出しようと大量の尿が出てしまい、飲んだ海水の量よりもさらに多くの水分が必要となります。
このように、いくら水の資源があるからといって、それをそのまま飲料水として使うことはできないのです。そのため、飲料水を手に入れるさまざまな方法を知っておくと、いざという時に役に立つでしょう。
雨水から飲料水を作る方法
災害後や遭難時に雨が降ると厄介ですが、雨から飲料水を確保できるというメリットもあります。しかし、雨には大気汚染物質が含まれているため、そのまま飲まずに正しく処理しましょう。
まず雨水を集める際には、バケツ、鍋、洗面器など受け口が広く深い道具を使います。キャンプや登山などでテントやビニールシートを持っている場合は、四隅を木などにくくり、中央にたるみを持たせることで大量の雨水を集めることができます。
雨水が集まったら、いよいよ浄水です。ペットボトル、小石、炭や焚き火のかす、砂、ガーゼがあれば簡易浄水器を作ることが可能です。
1.ペットボトルの底を切り取り、注ぎ口の部分が下向きとなるように逆さまに固定します。
2.小石、炭、砂、ガーゼの順にペットボトルに詰めていき、キャップに小さな穴を開けます。
3.雨水を入れます。
4.10分ほど煮沸する。
ろ過したあとに煮沸することで、飲料水として安心して飲むことができるようになります。また、雨水以外にも、泥水や濁水でもこの方法でろ過することが可能です。
植物を使って飲料水を確保する方法
植物は、アウトドア・サバイバル時の水分確保に大きく貢献します。ここでは植物を使って飲料水を確保する3つの方法について見ていきましょう。
1つ目は、草むらのなかから朝露を採取する方法です。タオルなどのキレイな布を両足首に巻きつけ、朝露がついている草むらのなかを歩きます。そして、タオルに吸い込まれた水を絞って集めれば、完了です。1時間ほどこれを繰り返せば、1リットルほどの水を確保できます。
2つ目は、竹から飲料水を採取する方法です。まずは、竹を揺すってみましょう。竹のなかの空洞に水が溜まっている場合、「ゴポゴポ」という音がします。このような音が鳴る竹を探し、ノコギリなどで切れ目を入れて水分を採取します。
3つ目は、バナナの木から水分を採取する方法です。バナナの木を地上から30センチのところで切り倒し、切り株の表面をボウル状にくり抜きます。虫などが入り込まないようシートをかけておけば、翌日には切り株いっぱいの水分が溜まっています。
おわりに
今回は、アウトドア・サバイバルに役立つ、いざという時に飲料水を確保する方法を紹介したよ。一見すると難しくて大変な作業のように思えるけれど、災害や遭難などのいざという時には何とかして水を確保しなければならないから、今回みんなに紹介した方法が役立つかもしれないよ!
飲料水を確保できるかどうかで、緊急時に生き延びられるかどうかが決まるといっても過言ではないんだ。ぜひ知識として持っておき、いざという時のために備えておこう。
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