コラム 〜 ふじみんと学ぶ！ お水の基礎知識

海水なのに塩辛くない理由

一般的に海水は塩分を多く含んでいるため、飲み水には適していません。もちろん、海洋深層水にも本来かなりの塩分が含まれていますが、実際に販売されているものはまったく塩辛くありません。実は、深層水の加工過程にその秘密があるのです。

まず、深層水は水分子のみが通り抜けられる逆浸透膜を利用して、水分子と塩分・ミネラルに分離されます。この段階でも飲むことは可能ですが、ほぼ真水に近い状態のためミネラルなどは含まれていません。
この後、淡水化しミネラルを配合することで、ミネラルウォーターとしての海洋深層水が完成します。

このような加工のプロセスがあるため、海洋深層水は塩辛くない水になるのです。

アトピー性皮膚炎の症状緩和・改善

海洋深層水に含まれる海水は、「タラソテラピー（海水療法）」と呼ばれる自然療法にも用いられています。また、海洋深層水は細胞の新陳代謝を活性化させるといわれており、医療の現場や、全国のスパ施設などでも積極的に活用されています。
具体的に効果があるとされる症状は、アトピー性皮膚炎です。
アトピー性皮膚炎の原因の1つとして、体内のミネラルバランスの乱れが挙げられます。そのため人の体内と近い成分を持ち、なおかつミネラルが豊富に含む海洋深層水を飲むことは、ミネラルバランスを正常に保つ方法として有効だといえるでしょう。

また、海洋深層水は、肌への浸透力が非常に高いといわれています。高い保湿効果を発揮し、肌荒れ改善にも効果があるため、海洋深層水を使用した化粧水なども販売されています。
効果には個人差がありますが、症状改善の方法の1つとして、海洋深層水を取り入れてみてはいかがでしょうか。

がん予防

2010年に高知大学で行われた研究で、海洋深層水から抽出された高ミネラル水の成分に、がん細胞の増殖を抑える効果があることが発表されました。また、富山県の研究機関は、海洋深層水に含まれる微生物に、抗ガン抗生物質（アリソスタチン・コシノスタチン）が含まれていることを報告しています。
海洋深層水に含まれる成分に身体の免疫力を高める効果があることも、がん予防に効果を発揮する理由の1つかもしれません。

血行促進・生活習慣病の予防

海洋深層水に含まれる優れたミネラル成分は、体内の血液をサラサラにする効能もあります。海洋深層水中に含まれるミネラルやマグネシウム、カルシウム、カリウム、必須微量元素などが、血中の成分バランスを整え、血行が改善されるためです。
血液の流れが悪くなると、動脈硬化や高血圧の症状が出るなど、私たちの身体に何らかの悪影響を及ぼします。
動脈硬化や高血圧が気になる方は、日常的な飲料水として、海洋深層水を取り入れてみると良いでしょう。

また、ネズミに海洋深層水を投与する実験を行ったところ、中性脂肪や血中コレステロール値が低下したというデータも発表されています。このことから海洋深層水は、病気や肥満の予防にも効果的だといえるでしょう。
リウマチ予防や便秘の解消などにも効果があるといわれていることからも、海洋深層水は血液をサラサラにするだけではなく、生活習慣病に広く効能があるといえます。