コラム 〜 ふじみんと学ぶ! お水の基礎知識
子どもが起こしやすいといわれている脱水症状は、年代を問わず誰にでも起こりうる、とても身近な症状なんだ。大人でも初期症状に気が付かないこともあるから怖いよね。脱水症状を重症化させないためにも、具体的な症状や対策方法について把握しておこう!
脱水症状の種類
脱水症状とは、水と電解質で構成されている体液が何らかの原因で奪われ、その補給ができない場合に生じるものです。
一口に脱水症状といっても、大きく分けて3種類あることをご存じでしょうか?種類によって症状が異なるため、それぞれの違いについて押さえておきましょう。
【低張性脱水】
「低張性脱水」とは、電解質の喪失によって引き起こる脱水症状です。発汗や嘔吐、下痢などで腸液や胃液に含まれるナトリウムを大量に失うことが原因です。
主な症状としては、頭痛やめまい、嘔吐、全身の倦怠感などが見られます。低張性脱水では発熱や口渇感が現れることが少なく、大人でも初期段階には自覚することが難しいといわれています。
【等張性脱水】
「等張性脱水」とは、水分と電解質が等しく不足した際に引き起こる脱水症状です。気温の高い場所で激しい運動をして大量に汗をかいたときなどに起こります。また、嘔吐や下痢、出血などで体液が一気に体外に出た際にも起こるといわれています。
主な症状は、頻脈や立ちくらみ、めまいなどです。
なお、等張性脱水を起こした際にナトリウムを含まないお茶や水ばかりを摂取していると、低張性脱水に移行する恐れがあります。注意しましょう。
【高張性脱水】
「高張性脱水」とは、水分の喪失によって引き起こる脱水症状です。発汗や発熱していて、十分な水分補給ができない場合に起こります。
主な症状としては、発熱や激しい口渇感などが見られます。重症化すると精神障害などにつながる恐れがあるため、注意が必要です。
脱水症状の兆候をチェックしよう
脱水症状は、重症になる前に体の異変に気付くことが大切です。ここでは、脱水症状の兆候についてご紹介します。
【めまい】
体内の水分が失われると、血液中の水分が不足して血流が悪くなります。そのため脳に十分な血液が届かず、めまいや立ちくらみを引き起こす恐れがあります。
【口の中がねばつく】
口の中がねばついたり、パサついたりする場合は、脱水症状の初期段階かもしれません。また、唾がうまく飲み込めない場合も注意が必要です。
【足がつる】
ナトリウムが不足すると筋肉が正しく動かなくなり、足がつったり、こむら返りを引き起こしたりする場合があります。
【皮膚の張りがなくなる】
脱水症状を引き起こすと、皮膚に張りがなくなります。手の甲の皮膚をつまみ上げて離したあとに、つまんだ跡が3秒以上残る場合は注意が必要です。
脱水症状対策には水分補給が大切!
脱水症状を予防するためには、効果的に水分を補給することが重要です。不適切な補給は電解質異常を引き起こす可能性もあるため、注意してください。経口補水液など、水と電解質のバランスがとれた飲み物で水分補給を行いましょう。
また、水分は一度にたくさん摂取しても、体内に効率良く吸収されません。普段から、こまめに摂取することが大切です。
1回の水分補給で、胃が吸収できる水分摂取量は200~250mlです。コップ1杯分の水分を1日に6~8回に分けて飲むようにしてください。起床時や入浴後など、水分を失いやすいタイミングに飲むと良いでしょう。
おわりに
脱水症状を予防するためには、やっぱりこまめに水分補給をすることが大切なんだね。脱水症状を引き起こすと、最悪の場合、命の危険にもつながるから注意が必要だよ。
暑い季節だけじゃなく、日常的に起こる症状だからこそ、普段からこまめな水分補給を意識してね!
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