コラム 〜 ふじみんと学ぶ! お水の基礎知識
リラックスした暖かい雰囲気がある番茶・ほうじ茶・玄米茶。土瓶や厚手の湯のみを使うとより一層雰囲気が出てすてきだね。
今回は、番茶と玄米茶、ほうじ茶の美味しい入れ方を紹介するよ!
番茶・ほうじ茶・玄米茶とは?
番茶・ほうじ茶・玄米茶という名前を聞くことはあっても、実際にどのようなお茶なのか知らない方もいるのではないでしょうか?まずはそれぞれのお茶の特徴をご紹介します。
番茶
夏以降に収穫した、収穫時期が遅い煎茶を番茶と呼びます。夏の強い日差しを浴びているため、渋みが多くさっぱりとした風味が特徴です。一般的には低級品などの理由で煎茶として売り出すことができない緑茶(下級煎茶)のことを指すため、安価で親しみやすいと言えます。
また、東北地方などでは、「ほうじ茶」のことを番茶と呼ぶこともありますが、この記事では「番茶」は前述の意味として扱います。
ほうじ茶
ほうじ茶は、番茶や煎茶を強火で焙じたお茶のことです。強火で加熱することにより、旨味成分(アミノ酸)や渋み成分(カテキン)、苦味成分(カフェイン)などが煎茶よりも少なくなります。
色は茶色く、独特の香ばしさが特徴で、さまざまな食事によく合います。
玄米茶
玄米に番茶や煎茶を混ぜたお茶が玄米茶です。年代問わず飲みやすいお茶として親しまれています。
玄米と茶葉の割合はほぼ同じのため、炒った玄米の香ばしさをお茶の渋味で引き締めているのが特徴です。他のお茶に比べて茶葉の量が少ないことから、カフェインをあまり摂取したくない方にもおすすめできるお茶といえます。
お茶に使用する水の硬度・温度
日本の水はほとんどが軟水のため、番茶などの日本茶を入れるのに適しています。ミネラル分が多い硬水を使うと味や見た目に影響するため、必ず軟水を使用しましょう。
番茶・ほうじ茶・玄米茶は、お湯を冷ます工程が必要な煎茶や玉露とは異なり、沸騰したての熱湯を冷めないうちに入れることが大切です。お湯の温度が低いと、これらのお茶の良さである「香り」が十分に引き出せないため、美味しい入れ方とは言えません。高温のお湯で香りを立たせるように心掛けましょう。
美味しい番茶の入れ方
さっぱりした味わいで手頃な価格の番茶は、日常使いのお茶にぴったりです。
1.急須に茶葉を1人あたりティースプーン山盛り1杯(2~3g)入れます。
2.沸騰したお湯(1人あたり150ml)を急須へ入れます。
3.30秒ほど待ち、急須の中の茶葉が開いていることを確認してから、数回に分けて湯のみに注ぎ入れます。
美味しい玄米茶・ほうじ茶の入れ方
玄米茶やほうじ茶は苦味や渋みが少なく、香ばしさと軽い飲み口が特長のお茶です。
なお、玄米茶の中には抹茶入りのものがありますが、その場合はお湯の温度を若干低くし、抽出時間も少しだけ長くして様子を見ながら入れると良いでしょう。
1.急須に茶葉を1人あたり2~4g入れます。
※玄米茶の場合はティースプーン1杯、ほうじ茶の場合はティースプーン山盛り2杯が目安です。
2.沸騰したお湯(1人あたり150ml)を急須や土瓶へ入れます。
3.30秒ほど待ち、急須の中の茶葉が開いていることを確認してから、数回に分けて湯のみに注ぎ入れます。
お茶を美味しく楽しむためのコツ
大勢でお茶を飲むときはまわし注ぎをしよう
例えば、湯のみが3つあると仮定すると「1→2→3→3→2→1→1→2…」と言った順番で濃さや量を均等にする方法を「まわし注ぎ」と言います。複数の湯のみにお茶を入れる場合に利用しましょう。
最後の1滴が大切!
急須の下部に沈殿したお茶の成分を残さないよう、急須のお茶は最後の1滴まで残さず注ぎ切るようにします。お茶は、最後の1滴が最も美味しいと言われています。旨味成分があまり多くない番茶・ほうじ茶・玄米茶においては、その1滴が特に重要と言えるでしょう。
おわりに
寒い季節、土物の茶器で楽しむお茶は、心が和むものだよね。番茶・ほうじ茶・玄米茶を入れるときに最も大切なことは、熱いお湯で香りを引き出すこと!あったかいお茶を美味しく入れて、心も体もホッとしよう!
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