コラム 〜 ふじみんと学ぶ！ お水の基礎知識

妊婦さんの便秘には「積極的な水分補給」がカギ

妊娠すると、ホルモンバランスの変化により、妊娠前より便秘になりやすくなります。これは、プロゲステロンという妊娠状態を継続させるために必要なホルモンが増えることにより、消化器官の筋肉がゆるみ、腸のぜん動運動（便を肛門方向へ押し出すための動き）を弱めてしまうためです。
また、おなかの赤ちゃんが成長するにつれ、大きくなっていく子宮が腸を圧迫することも、便秘の一因です。

このような妊娠にともなうからだの変化から、どうしても妊婦さんは便秘のトラブルを抱えがちです。
適度な運動や食事の管理で便秘対策をしたくても、つわりや体調不良でなにかと上手くいかなかったりしますね。そんなときは、手軽に始められて効果の出やすい飲み物を生活に取り入れてみましょう。

・ミネラルウォーター

水分を取ることは、便秘予防の基本。でも、味の付いているスポーツドリンクやお茶は、つわりや体調不良のときには口にするのが辛い場合もありますよね。

そんなときに最適なのが、口当たりのやさしい軟水のミネラルウォーターです。食前食後はもちろん仕事や家事の合間にもすぐに飲めるよう、ペットボトルやグラスを近くに用意し、意識してミネラルウォーターを取るようにしましょう。

また、何日も辛い便秘が続くようなら、寝起きに1杯の冷水を飲む習慣をつけましょう。冷水の刺激が腸に伝わり、ぜん動運動が促進されるため、便秘解消により効果的です。
前日から冷蔵庫にペットボトルのミネラルウォーターを冷やしておく、またはすぐに冷たい水が飲めるウォーターサーバーを導入するのもおすすめです。

・ドリンクタイプのヨーグルト＋バナナ

ヨーグルトは腸内環境を整えてくれるため、妊娠前から便秘解消のために食べている方も多いかと思います。ドリンクタイプのヨーグルトなら、外出中でも仕事中でもいつでも手軽に飲むことができます。

そのまま飲む習慣をつけることももちろん有効ですが、妊娠前より便秘リスクの高い妊婦さんは、ヨーグルトの効果を上げるためにバナナを一緒に食べることをおすすめします。
バナナは、オリゴ糖と水溶性食物繊維が豊富に含まれているプレバイオティクス食品です。オリゴ糖と水溶性食物繊維は大腸まで直接届き、善玉菌のエサとなります。そのため、ヨーグルトと一緒に摂取することで、便秘解消の効果がより期待できるのです。

バナナはコンビニでも売っていることが多く、手に入れやすいのもうれしいポイント。
ほんのり甘いバナナとヨーグルトの相性は抜群。おやつや朝食のメニューとして取り入れてみてはいかがでしょうか。

食事と飲み物でおいしく貧血対策をしよう

妊婦さんを悩ませるもう1つのマイナートラブルに貧血があります。こちらも便秘と同様に、妊娠によるからだの変化により起こりやすくなります。
妊娠すると、赤ちゃんの血液を用意するため相対的に血液量が増え、その分成分が薄まります。この鉄欠乏性貧血は妊婦さんなら誰でも起こりうるものです。

極端な貧血の場合は病院から鉄剤の処方がありますが、そうでない場合も立ちくらみやふらつきなどが起こりやすくなります。そのため、妊娠中はそれまで以上に鉄分の多い食事や飲み物を取ることが大切です。

・しじみのお味噌汁

二日酔いの朝に効果的なしじみのお味噌汁。実は、しじみには鉄分がたくさん含まれているんです。

もちろん、しじみだけでも効果的ですが、そこに同じように鉄分が豊富な食品をプラスして、より栄養価の高いお味噌汁にするのもおすすめです。
小松菜やほうれん草は鉄分の優等生です。その他、お味噌汁には定番の木綿豆腐も鉄分を多く含みます。
色々アレンジして、毎日の献立にしじみのお味噌汁を登場させてみましょう。

・アサイージュース

近年ポピュラーになってきた果物、アサイー。このアサイーにも鉄分が豊富に含まれています。その含有量は、レバーの約3倍ともいわれています。

このアサイーのジュースは、コンビニでもスーパーでも手軽に手に入るため、飲むことを習慣づけるのにはもってこい。たくさん種類が出ているので、毎日違うアサイージュースを試すのも楽しいですね。
カフェイン入りのコーヒーや紅茶、お酒を控えている妊婦さんにとっては、美味しいジュースを飲むのは至福のときではないでしょうか。楽しみながら、貧血対策を続けましょう。